PTAのポイント制という言葉を聞いたことがありますか?
一般的に世間で使われる意味でのポイント制とは、皆さんもご存知の通り、何か買い物などしたときに、ポイントがおまけ的に付与される制度のことですよね。
ポイントを貯めると、そのポイント数に応じて、何か景品と交換できたり、ポイントそのものでお買い物ができたり、ときには現金に交換できるものもあります。ポイントを貯めると、ちょっとした嬉しいことがたくさんあります。自分へのちょっとしたご褒美として、貯まったポイントを使う方も多いのではないでしょうか。
ではここで、PTAにおけるポイント制はどんなものを指すのでしょうか?
今回は、PTAのポイント制について、ポイントを貯めないとどうなってしまうのか、など、PTAポイント制度にまつわる疑問を解決していきたいと思います。
PTAのポイント制度とは?
PTAのポイントは、貯めても何も貰えません。PTAのポイントは、みなさんがよく知るポイント制とは違って、貯めても自分へのご褒美のようには使えないのです。つまり、PTAのポイント制というものは、ポイントを貯めて何かを貰うことを目的としていません。
なぜなら、PTAにおけるポイント制というものは、ポイントを貯めない場合に、貯めなかった者に対して、強制的にPTAに参加させる制度だからです。
PTAポイント制にまつわる、3つの疑問点
さてここからは、PTAのポイント制度にまつわる疑問について触れていきたいと思います。ここでは主に、大きく分けて以下の3点を取り上げています。
- そもそも、自分のポイント数がゼロであることは、他人にバレるのか?
- 実のところ、卒業までに規定のポイント数を貯めている人は、少ない?
- それでは、規定のポイント数を貯めないと、どうなるのか?
そもそも、自分のポイント数がゼロであることは、他人にバレるのか?
PTAポイント制の集計に関わる委員は、主に、本部役員・選考委員・学級代表委員(学年委員)の3つの委員です。したがって、このポイント集計に関わる3つの委員の人たちには、誰がどれだけポイントを稼いでいるのかが、バレバレです。
また、その3つの委員の周辺の人たち、つまり周辺のママ友にも、バレていると言っていいでしょう。残念ながら、いくらこの件がプライバシーだとしても、人の口に戸は立てられません。
ですが、児童数の少ない学校ならいざ知らず、多くの学校では、保護者全員の顔と名前が一致している人というのは、希少であることと思います。したがって、たとえあなたのポイント数が0であったとしても、他人にバレることを、そこまで気にすることはないのではないかと思います。
実は、卒業までに規定のポイント数を達成する人は、少ない?
あなたの学校のPTAポイント制の規約には、卒業までに何ポイント必要なのかを、記してありますか? そのポイント数は、各役員や委員を引き受けたときに付与されるポイント数と比べて、やたらと多い数値になってはいませんか?
付与ポイント数に比べて、規定ポイント数がやたらと多く設定してある場合、卒業までに規定ポイント数を達成することは、かなり難しいです。児童数の少ない学校ならばできると思いますが、大抵の学校では、卒業までに規定ポイント数を稼ぐことは、ほぼ不可能ですし、そんな人はほぼいません。
なぜならば、PTA側で簡単に規定ポイント数を達成できないように、わざと仕組んでいるからです。PTA会長や副会長は10ポイント前後なのに対して、それ以外の役員や委員は1~2ポイント。1年間に1ポイントを目安にして、卒業までに必要なポイント数を6ポイントと設定すれば、PTA会長や副会長をやらない限り、何回でも問答無用で役員や委員をやらせることができます。
しかし、簡単に規定ポイント数を達成できてしまったら、こういったことができなくなってしまいます。それでは、せっかくの強制的にPTAに参加させる、PTAポイント制度が台無しになってしまいます。「卒業までに規定のポイント数を達成する人は、少ない」とはつまり、そういうことです。したがって、規定のポイント数をMAXまで稼ぐ必要はないのです。
※卒業までに規定のポイント数を簡単に達成できるように設定してある、親切なPTAはこの限りではありません。
それでは、規定のポイント数を貯めないと、どうなるのか?
では、規定のポイント数を貯めないと、どうなるのでしょうか? 先ほどもちらっと書きましたが、規定のポイントを貯めない限り、PTAの役員や委員がまわってくる可能性が永遠に続きます。役員や委員を押し付けられる恐怖から解放される日は、永遠にやって来ないのです。この疑問は、次章で詳しく書いていきます。
PTAポイント制のポイントを貯めないと、どうなるのか?
PTAポイント制では、規定のポイント数を稼がない限り、PTAの役員や委員から完全に逃れることはできません。ですが、ポイントを全く貯めないのと、ちょびっとでも貯めるのとでは、天と地ほどの開きがあります。
以下に、
- 1ポイントだけ、ちょびっとしか貯めなかった場合
- 0ポイントで、全く貯めなかった場合
について、それぞれ書いていきます。
1ポイントだけ、ちょびっとしか貯めなかった場合
卒業までに必要な規定ポイント数を貯めていなくても、1ポイントだけ、ちょびっとだけでもポイントを貯めていたならば、あなたは「まだ0ポイントの人にPTA役員・委員をお願いします」と言うことができます。児童数の少ない学校でなければ、まだきっと役員や委員を引き受けていない人、つまり、0ポイントの人はいると思います。あなたは、PTA役員や委員を引き受けずに済むのです。
0ポイントで、全く貯めなかった場合
一方、これまでにPTA役員・委員の経験が一度もなく、0ポイントで、全くポイントを貯めていない場合、あなたは役員・委員を拒否することが難しくなってしまいます。
正確には、拒否することはできますし、やりたくもないPTAをやる必要は全くありません。PTAをやらなければならない法律も、全くありません。
ですが、「まだ0ポイントの人にPTA役員・委員をお願いします」という言葉の前には、強引に首を縦に振らされてしまうかもしれません。これが、PTAポイント制の、恐ろしいところです。
特に、6年生になっても0ポイントのままだと、問答無用で何かしらの役員や委員に就かされてしまう可能性は高いと思います。6年生で、問答無用で役員や委員に就かされた人は、PTA活動が嫌いで、PTA活動には全く興味もやる気もないという人が、ほとんどだと思います。そんなやる気のない人の輪に、放り込まれたときのことを想像してみてください。決まった時間の会議には来ない。遅刻する。メールの返事もない。既読も付かない。そもそも普段から意見がないので、何も決まらない。集まるだけ時間の無駄。これは、想像を絶する大変さです。
そうならないためにも、規定ポイント数のMAXまでは必要ありませんが、低学年のうちに1ポイントだけでも稼いで、「まだ0ポイントの人にPTA役員・委員をお願いします」という免罪符を獲得した方が無難かもしれません。
最後に
今回は、PTAのポイント制について、PTAポイント制度にまつわる疑問、特にポイントを貯めないとどうなるのか、に焦点を当てて書いてみました。参考になりましたら幸いです。