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卒業記念品(コサージュ等)をPTA会費から出すのはやめませんか?

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大阪府堺市で訴訟が起こされた、PTA非加入家庭の子どもに、卒業記念品(コサージュや紅白饅頭等)を渡さないという問題について聞いたことはありますか?

本来、PTAは加入・非加入に関わらず、全ての子どもたちに平等でなければならない団体です。ですが、PTA非加入家庭はPTA会費を納めていないので、PTA非加入家庭の子どもに、PTA加入家庭の子どもと同等の扱いをするのは、おかしいという声が挙がっています。

その問題が特に顕著となるが、子どもの卒業時に渡される卒業記念品(コサージュや紅白饅頭等)です。卒業記念品の多くは、PTA会費より賄われていることがほとんどなのです。

大阪府堺市の訴訟問題も、こういったPTA会員と非会員の間で起きた、いざこざが元でした。

そこで今回は、卒業記念品(コサージュや紅白饅頭等)とPTA会費の関係について、考えていきたいと思います。

 

そもそも、卒業記念品はPTA会費から出費しないと駄目なのか

そもそも、なぜPTA会費から、卒業記念品(コサージュや紅白饅頭等)の代金を支払わないといけないのでしょうか。ことの問題は、そもそもPTAが、卒業記念品の負担をしてくれちゃうから、いざこざしてしまうような気もします。

そこで、PTA以外に負担させる方法として、「保護者負担」と「学校負担」の2パターンについて考えてみました。 

その1 保護者がそれぞれ負担するのでは駄目なのか

まず第一に、卒業記念品の負担をするべきと考えるのは、卒業生それぞれの保護者です。保護者が自分で、自分の子どもに、お祝いとして卒業記念品を贈るのでは駄目なのでしょうか。よく考えてみれば、卒業する年になると、「卒対費」という名の集金が、大抵の学校にはあるように思います。

では、なぜ「卒対費」で、すべてのお金を賄えないのでしょうか。 

理由は簡単です。それは「卒業する子どもたちが、自分たちのお金で買った卒業記念品を、自分たちに贈るのはおかしい」と考えられるからです。

つまり、その考えのもと、卒業する子どもたち用の卒業記念品はPTA会費から賄われ、それ以外にかかるお金を卒対費で賄っているのです。 

でもよく考えてみてください。多くの家庭は、その家庭の保護者自身が、卒対費を用意していると思います。卒対費の出どころは、決して子どもたち自身ではなく、保護者自身なのです。

ならば、保護者から子どもたちへのお祝いということで、卒業記念品を用意して、保護者それぞれが卒業記念品の代金を負担するのがベストな気もします。これなら、PTA会費を使う必要はありませんね。 

その2 学校の予算では買えないのか

次に考えられるのは、学校の予算で卒業記念品を買うことは無理なのか、ということです。学校の予算から捻出するのならば、先ほど述べた「卒業する子どもたちが、自分たちのお金で買った卒業記念品を、自分たちに贈るのはおかしい」という問題も、学校からのお祝いということで、簡単に解決することができます。

これは、そうできたら、本当にベストな方法だと思います。では、なぜそうしないのでしょうか。 

私は学校の予算には、全く詳しくはないですが、やはり今までお金が掛からなかったものを、いきなり学校の予算に組み込むのは、難しいようです。 

全くできなくはないとは思いますが、学校に掛け合うよりも、保護者に負担をお願いする方が、ハードルは低いように思います。 

では、どうして卒業記念品の代金の出どころを変えられないのか

ここまでの話で、そもそも、卒業記念品をPTAが負担する必要はないように思えました。特に、保護者が負担する方法は、私的にはベストな方法です。

ではどうして、これまでに、卒業記念品の代金の出どころを保護者に変えてこなかったのでしょうか。 

その1 慣習は簡単には変えられない

PTAという団体は、慣習という言葉が大好きです。それが無駄であるとわかってはいても、慣習ならば実行してしまうのがPTAです。つまり、卒業記念品はPTA会費から捻出するという慣習を、そう簡単には変えることはできないのです。 

長い間、問題なく行ってきた慣習を変えるのには、大きな時間と労力と人望が必要です。自分一人の力では、長い間培われた慣習を変えることはできせん。 

その2 反対する保護者がいる

それまでPTA会費で卒業記念品を賄ってきたのに、いきなり自分の子どものときから、卒対費に卒業記念品の代金を上乗せされれば、反対する保護者は必ずいるでしょう。こういうお金の問題は、一人でも反対者がいれば、なかなか変えることはできません。そうでなくても変えることが難しいのが、PTAの慣習です。さらに、大きな大きな時間と労力と人望が必要となるでしょう。 

まとめ

今回は、卒業記念品(コサージュや紅白饅頭等)とPTA会費の関係について、考えてみました。やはり、卒業記念品をPTA会費以外から捻出するのは、思った以上に難しい問題なのかもしれません。逆に、難しい問題だからこそ、堺市で訴訟が起こされたのだとも言えます。 

ですが、本来は、全ての子どもたちに平等なはずのPTAです。その理念に基づいた正常なPTAを目指すために、この問題は早急に解決すべき問題であると、私は考えています。